“バカ試合”なる言葉をご存じでしょうか。
これは、両チームとも大量得点を挙げる試合か、一方が相手に対して容赦なく得点を挙げ続けるワンサイドゲームのことを指します。
私は24/25シーズン(昨シーズン)において、イタリアサッカーのトップリーグに位置するセリエAで、一番のバカ試合が何であったのかを知るべくデータを収集しました。
そのうえで、今回はバカ試合のスコアランキング、シュート数ランキング、枠内シュート数ランキング、ゴール期待値ランキング(※1)、コーナーキックランキング、ファウル数ランキング、カード数ランキング(※2)をここに掲載していきたいと思います。
先に、本記事における、バカ試合の定義を示しますと…。
- 一方のチームの数値が一方の半分以上でなければならない。
- それはどのランキングにおいても同様である。
これだけですが、ワンサイドゲームは入れず、接戦となったバカ試合だけをランキングしている。そのことをご留意いただければと思います。
それでは早速ランキングを見ていきましょう。
※1 ゴール期待値とは、「あるシュートチャンスが得点に結びつく確率」を0~1の範囲で表した指標であり、欧州を中心にサッカー界で活用され始めています。ゴール期待値はシュートの成功確率を表すので、値が高いほど得点が決まる可能性が高いシュートになります。(football LAB参照)
※2 イエローカードは1枚。レッドカードは2枚として計算しております。
見出し
スコアランキング
ゴール期待値ランキング
シュート数ランキング
枠内シュート数ランキング
コーナーキック数ランキング
ファウル数ランキング
カード数ランキング
スコアランキング
節・チーム・スコア・ポゼッション・シュート関連・ゴール期待値を掲載(3位は割愛)
第3位 (合計5得点)
第4節 アタランタ 3 – 2 フィオレンティーナ
第4節 パルマ 2 – 3 ウディネーゼ
第5節 ヴェローナ 2 – 3 トリノ
第5節 アタランタ 2 – 3 コモ
第6節 ウディネーゼ 2 – 3 インテル
第6節 トリノ 2 – 3 ラツィオ
第6節 コモ 3 – 2 ヴェローナ
第6節 パルマ 2 – 3 カリアリ
第7節 インテル 3 – 2 トリノ
第8節 カリアリ 3 – 2 トリノ
第10節 ヴェネツィア 3 – 2 ウディネーゼ
第11節 ヴェローナ 3 – 2 ローマ
第12節 ローマ 2 – 3 ボローニャ
第16節 パルマ 2 – 3 ヴェローナ
第17節 アタランタ 3 – 2 エンポリ
第18節 ボローニャ 2 – 3 ヴェローナ
第21節 アタランタ 2 – 3 ナポリ
第22節 ミラン 3 – 2 パルマ
第23節 ウディネーゼ 3 – 2 ヴェネツィア
第25節 ボローニャ 3 – 2 トリノ
第28節 レッチェ 2 – 3 ミラン
第28節 インテル 3 – 2 モンツァ
第37節 ジェノア 2 – 3 アタランタ
第37節 フィオレンティーナ 3 – 2 ボローニャ
第38節 ヴェネツィア 2 – 3 ユヴェントス
第38節 ウディネーゼ 2 – 3 フィオレンティーナ
第38節 アタランタ 2 – 3 パルマ
第2位(合計6得点)
第12節 カリアリ 3 – 3 ACミラン
カリアリ | ACミラン | |
3 | スコア | 3 |
45% | ポゼッション | 55% |
16 | シュート数 | 13 |
7 | 枠内シュート | 6 |
1.59 | ゴール期待値 | 3.2 |
カリアリ : ポゼッション 45%、シュート数 16、枠内シュート 7、ゴール期待値 1.59
ユベントス : ポゼッション 55%、シュート数 13、枠内シュート 6、ゴール期待値 3.2
第1位(合計8得点)
第9節 インテル 4 – 4 ユベントス
インテル | ユベントス | |
4 | スコア | 4 |
47% | ポゼッション | 53% |
18 | シュート数 | 10 |
9 | 枠内シュート | 5 |
3.13 | ゴール期待値(xG) | 2.17 |
インテル : ポゼッション 47%、シュート数 18、枠内シュート 9、ゴール期待値 3.13
ユベントス : ポゼッション 53%、シュート数 10、枠内シュート 5、ゴール期待値 2.17
このように1位は伝統のイタリアダービーと言われる、インテルとユベントスの試合となりました。お互いに優勝を狙える強豪同士のクラブですね。
得点を決めたのは、インテル側が、ピオトル・ジエリンスキ(2得点)、デンゼル・ダンフリース、ヘンリク・ムヒタリアンで、ユベントス側が、ドゥシャン・ヴラホヴィッチ、ティモシー・ウェア、ケナン・ユルディズでした。
意外にも2位は3対3というスコア。言うほどバカ試合って感じはしないですね。強豪のミランが下位に位置するカリアリに大苦戦をした試合です。カリアリのディフェンダーであるガブリエレ・ザッパが2得点を決めるという、だれもが予想できぬ試合展開でした。
3位はめっちゃ大量にあります。
合計5得点まではあっても、6得点以上となると、ワンサイドゲームになりがちなのかもしれませんね。
ゴール期待値(xG)ランキング
節・チーム・スコア・ポゼッション・シュート関連・ゴール期待値を掲載
第5位 (合計xG4.77)
第3節 ナポリ 2 – 1 パルマ
ナポリ | パルマ | |
2 | スコア | 1 |
54% | ポゼッション | 46% |
29 | シュート数 | 13 |
7 | 枠内シュート | 2 |
2.28 | ゴール期待値(xG) | 2.49 |
ナポリ:ポゼッション 54%、シュート29本、枠内7本、xG 2.28
パルマ:ポゼッション 46%、シュート13本、枠内2本、xG 2.49
第4位 (合計xG4.82)
第13節 ジェノア 2 – 2 カリアリ
ジェノア | カリアリ | |
2 | スコア | 2 |
52% | ポゼッション | 48% |
20 | シュート数 | 17 |
6 | 枠内シュート | 6 |
1.78 | ゴール期待値(xG) | 3.04 |
ジェノア:ポゼッション 52%、シュート20本、枠内6本、xG 1.78
カリアリ:ポゼッション 48%、シュート17本、枠内6本、xG 3.04
第3位 (合計xG5.3)
第9節 インテル 4 – 4 ユヴェントス
インテル | ユベントス | |
4 | スコア | 4 |
47% | ポゼッション | 53% |
18 | シュート数 | 10 |
9 | 枠内シュート | 5 |
3.13 | ゴール期待値(xG) | 2.17 |
インテル:ポゼッション 47%、シュート18本、枠内9本、xG 3.13
ユヴェントス:ポゼッション 53%、シュート10本、枠内5本、xG 2.17
第2位 (合計xG5.85)
第2節 ローマ 1 – 2 エンポリ
ローマ | エンポリ | |
1 | スコア | 2 |
73% | ポゼッション | 27% |
26 | シュート数 | 14 |
7 | 枠内シュート | 4 |
2.98 | ゴール期待値(xG) | 2.87 |
ローマ:ポゼッション 73%、シュート26本、枠内7本、xG 2.98
エンポリ:ポゼッション 27%、シュート14本、枠内4本、xG 2.87
第1位 (合計xG6.16)
第2節 トリノ 2 – 1 アタランタ
トリノ | アタランタ | |
2 | スコア | 1 |
42% | ポゼッション | 58% |
13 | シュート数 | 25 |
7 | 枠内シュート | 9 |
2.65 | ゴール期待値(xG) | 3.51 |
トリノ:ポゼッション 42%、シュート13本、枠内7本、xG 2.65
アタランタ:ポゼッション 58%、シュート25本、枠内9本、xG 3.51
第2節で行われた試合が1位と2位を獲得。
しかもどちらも強豪が格下に負けちゃうという波乱の展開。
往々にしてバカ試合とは、こういった荒れた展開でないと生じないものでもあるのでしょう。
全ての試合がリーグ前半戦に集中しており、尚且つ3つは第3節までの試合であることから見て…。
チームの出来上がっていない序盤戦の方が、堅実な試合は崩壊しがちなのだと思います。
シュート数ランキング
節・チーム・スコア・ポゼッション・シュート関連・ゴール期待値を掲載
第3位 (合計38本)
第5節 レッチェ 2 – 2 パルマ
レッチェ | パルマ | |
2 | スコア | 2 |
38% | ポゼッション | 62% |
14 | シュート数 | 24 |
3 | 枠内シュート | 10 |
0.97 | ゴール期待値(xG) | 1.51 |
レッチェ:ポゼッション 38%、シュート14本、枠内3本、xG 0.97
パルマ:ポゼッション 62%、シュート24本、枠内10本、xG 1.51
第3位 (合計38本)
第3節 レッチェ 1 – 0 カリアリ
レッチェ | カリアリ | |
1 | スコア | 0 |
35% | ポゼッション | 65% |
17 | シュート数 | 21 |
4 | 枠内シュート | 2 |
2.25 | ゴール期待値(xG) | 1.75 |
レッチェ:ポゼッション 35%、シュート17本、枠内4本、xG 2.25
カリアリ:ポゼッション 65%、シュート21本、枠内2本、xG 1.75
第3位 (合計38本)
第2節 トリノ 2 – 1 アタランタ
トリノ | アタランタ | |
2 | スコア | 1 |
42% | ポゼッション | 58% |
13 | シュート数 | 25 |
7 | 枠内シュート | 9 |
2.65 | ゴール期待値(xG) | 3.51 |
トリノ:ポゼッション 42%、シュート13本、枠内7本、xG 2.65
アタランタ:ポゼッション 58%、シュート25本、枠内9本、xG 3.51
第1位 (合計40本)
第6節 ローマ 2 – 1 ヴェネツィア
ローマ | ヴェネツィア | |
2 | スコア | 1 |
70% | ポゼッション | 30% |
22 | シュート数 | 18 |
5 | 枠内シュート | 7 |
1.11 | ゴール期待値(xG) | 1.74 |
ローマ:ポゼッション 70%、シュート22本、枠内5本、xG 1.11
ヴェネツィア:ポゼッション 30%、シュート18本、枠内7本、xG 1.74
第1位 (合計40本)
第2節 ローマ 1 – 2 エンポリ
(ゴール期待値ランキング2位と同試合)
ローマ | エンポリ | |
1 | スコア | 2 |
73% | ポゼッション | 27% |
26 | シュート数 | 14 |
7 | 枠内シュート | 4 |
2.98 | ゴール期待値(xG) | 2.87 |
ローマ:ポゼッション 73%、シュート26本、枠内7本、xG 2.98
エンポリ:ポゼッション 27%、シュート14本、枠内4本、xG 2.87
2つはゴール期待値ランキングにもあった試合が選出されました。
このランキングも前半戦に試合が集中していますね。
格下のクラブが先制して、格上のクラブが逆転せんと、猛烈な攻勢をしかける。
このような展開となる試合が多いようです。
しかし、ただ黙って攻勢を耐え続けているだけだと、このランキングには掲載されません。
ちゃんとカウンターもしかけ、私の定義するバカ試合を成立させた試合が、ランキングに乗っている。
だからこそ、格下の勝っている試合が比較的多くランキングに上がるのです。
枠内シュート数ランキング
節・チーム・スコア・ポゼッション・シュート関連・ゴール期待値を掲載
第4位 (合計14本)
第16節 パルマ 2 – 3 ヴェローナ
パルマ:ポゼッション 55%、シュート19本、枠内8本、xG 1.96
ヴェローナ:ポゼッション 45%、シュート17本、枠内6本、xG 2.40
第4節 ジェノア 1 – 1 ローマ
ジェノア:ポゼッション 49%、シュート20本、枠内8本、xG 1.10
ローマ:ポゼッション 51%、シュート16本、枠内6本、xG 2.32
第24節 ヴェローナ 0 – 5 アタランタ
ヴェローナ:ポゼッション 38%、シュート18本、枠内7本、xG 1.61
アタランタ:ポゼッション 62%、シュート17本、枠内7本、xG 2.41
第31節 ACミラン 2 – 2 フィオレンティーナ
ACミラン:ポゼッション 52%、シュート19本、枠内6本、xG 2.67
フィオレンティーナ:ポゼッション 48%、シュート15本、枠内8本、xG 1.96
第17節 モンツァ 1 – 2 ユヴェントス
モンツァ:ポゼッション 45%、シュート17本、枠内5本、xG 1.34
ユヴェントス:ポゼッション 55%、シュート16本、枠内9本、xG 1.49
第9節 インテル 4 – 4 ユヴェントス
インテル:ポゼッション 47%、シュート18本、枠内9本、xG 3.13
ユヴェントス:ポゼッション 53%、シュート10本、枠内5本、xG 2.17
第6節 トリノ 2 – 3 ラツィオ
トリノ:ポゼッション 58%、シュート12本、枠内7本、xG 0.71
ラツィオ:ポゼッション 42%、シュート13本、枠内7本、xG 1.97
第2位 (合計15本)
第1節 ジェノア 2 – 2 インテル
ジェノア | インテル | |
2 | スコア | 2 |
32% | ポゼッション | 68% |
10 | シュート数 | 14 |
6 | 枠内シュート | 9 |
2.18 | ゴール期待値(xG) | 1.74 |
ジェノア:ポゼッション 32%、シュート10本、枠内6本、xG 2.18
インテル:ポゼッション 68%、シュート14本、枠内9本、xG 1.74
第2位 (合計15本)
第19節 アタランタ 1 – 1 ユヴェントス
アタランタ | ユヴェントス | |
1 | スコア | 1 |
60% | ポゼッション | 40% |
17 | シュート数 | 17 |
6 | 枠内シュート | 9 |
1.39 | ゴール期待値(xG) | 1.73 |
アタランタ:ポゼッション 60%、シュート17本、枠内6本、xG 1.39
ユヴェントス:ポゼッション 40%、シュート17本、枠内9本、xG 1.73
第1位 (合計16本)
第2節 トリノ 2 – 1 アタランタ
(シュート数ランキング3位と同試合)
トリノ | アタランタ | |
2 | スコア | 1 |
42% | ポゼッション | 58% |
13 | シュート数 | 25 |
7 | 枠内シュート | 9 |
2.65 | ゴール期待値(xG) | 3.51 |
トリノ:ポゼッション 42%、シュート13本、枠内7本、xG 2.65
アタランタ:ポゼッション 58%、シュート25本、枠内9本、xG 3.51
1位はすでに他ランキングでも出た試合ですが…。
意外にもランキングに乗ってこなかった試合が多めな印象。
スコアランキングでは1位だったインテルとユヴェントスの試合は4位に。
枠内に5本打って4本を決めるというユヴェントスの決定力が際立ちます。
逆に2位のアタランタとユヴェントスはなぜお互いに一本しかシュートを決められなかったのか。
ちなみにサッカーの様々な情報を取り扱うプラットホームである、onefootballによれば、キーパーのマルコ・カルネセッキをアタランタのマン・オブ・ザ・マッチに選出しています。
マンチェスターユナイテッドやインテルの移籍の噂もささやかれている優れたキーパーなので、これから要注目。
コーナーキック数ランキング
節・チーム・スコア・ポゼッション・シュート関連・ゴール期待値、コーナーキック数を掲載
第4位 (合計17本)
第3節 レッチェ 1 – 0 カリアリ
レッチェ | カリアリ | |
1 | スコア | 0 |
35% | ポゼッション | 65% |
17 | シュート数 | 21 |
4 | 枠内シュート | 2 |
2.25 | ゴール期待値(xG) | 1.75 |
7 | コーナーキック | 10 |
レッチェ:ポゼッション 35%、シュート17本、枠内4本、xG 2.25、CK 7本
カリアリ:ポゼッション 65%、シュート21本、枠内2本、xG 1.75、CK 10本
第4位 (合計17本)
第25節 ACミラン 1 – 0 ヴェローナ
ACミラン | ヴェローナ | |
1 | スコア | 0 |
74% | ポゼッション | 26% |
18 | シュート数 | 7 |
3 | 枠内シュート | 2 |
2.09 | ゴール期待値(xG) | 0.37 |
10 | コーナーキック | 7 |
ACミラン:ポゼッション 74%、シュート18本、枠内3本、xG 2.09、CK 10本
ヴェローナ:ポゼッション 26%、シュート7本、枠内2本、xG 0.37、CK 7本
第2位 (合計19本)
第26節 レッチェ 0 – 1 ウディネーゼ
レッチェ | ウディネーゼ | |
0 | スコア | 1 |
45% | ポゼッション | 55% |
10 | シュート数 | 12 |
1 | 枠内シュート | 5 |
0.32 | ゴール期待値(xG) | 1.43 |
11 | コーナーキック | 8 |
レッチェ:ポゼッション 45%、シュート10本、枠内1本、xG 0.32、CK 11本
ウディネーゼ:ポゼッション 55%、シュート12本、枠内5本、xG 1.43、CK 8本
第2位 (合計19本)
第23節 ACミラン 1 – 1 インテル
ACミラン | インテル | |
1 | スコア | 1 |
38% | ポゼッション | 62% |
10 | シュート数 | 16 |
4 | 枠内シュート | 6 |
0.60 | ゴール期待値(xG) | 1.34 |
8 | コーナーキック | 11 |
ACミラン:ポゼッション 38%、シュート10本、枠内4本、xG 0.60、CK 8本
インテル:ポゼッション 62%、シュート16本、枠内6本、xG 1.34、CK 11本
第1位 (合計21本)
第8節 カリアリ 3 – 2 トリノ
カリアリ | トリノ | |
3 | スコア | 2 |
42% | ポゼッション | 58% |
18 | シュート数 | 17 |
5 | 枠内シュート | 5 |
1.33 | ゴール期待値(xG) | 1.33 |
9 | コーナーキック | 12 |
カリアリ:ポゼッション 42%、シュート18本、枠内5本、xG 1.33、CK 9本
トリノ:ポゼッション 58%、シュート17本、枠内5本、xG 1.33、CK 12本
コーナーキックは正直そこまでバカ試合とは関係ないかもしれませんが…。
感想に困ったので、chatgptにこのランキングについてどう思うか尋ねてみました。
📌 1. コーナー数が多い試合は「シュート数」が非常に多い
5試合すべてに共通しているのが、
👉 両チーム合計でシュート数が多い(平均約29.2本) という点です。
特に
第8節(カリアリ vs トリノ)…35本
第3節(レッチェ vs カリアリ)…38本
など、シュート合戦の結果としてCKも増えています。
💡 コーナーキックは基本的に「ブロックされたシュート」や「GKセーブ→弾き」から生まれるため、シュート数と相関が強いです。
このランキング上位は、単にポゼッションが高い試合というより、「シュートの応酬が多かった試合」と言い換えることができます。
📌 4. ロースコアでもCKが多い「圧力型 vs 守備型」の構図
第25節(ミラン 1–0 ヴェローナ)は得点1–0、シュート数25、CK合計17。
ミランが74%ポゼッションで押し込み、ヴェローナが守備ブロックで耐える構図でした。
💡 ゴールは少なくても、一方が圧倒的にボールを持って攻め続けるとCK数が伸びるという好例です。
📌 5. カリアリが2試合もランクインしている
第8節(vs トリノ)…合計21本
第3節(vs レッチェ)…合計17本
カリアリ戦は両方ともシュート数が多く、試合展開が開けていました。
これは、カリアリが守備に回る時間も長く、カウンターで多くの攻撃機会を作るスタイルを持っている可能性を示唆しています。
5つ挙げてくれましたが、あとの2つは的外れなので除外しました。(ビッククラブ同士だと多いとか、ポゼッション率が隔たっていないケースが多いとか言ってました)
確かにロースコアの展開とシュート数が多い傾向にあるのは、その通りだと思います。
ファウル数ランキング
節・チーム・スコア・ポゼッション・シュート関連・ゴール期待値・ファウル・カード数を掲載
第4位 (合計38回)
第36節 ヴェネツィア 2 – 1 フィオレンティーナ
ヴェネツィア:ポゼッション 34%、シュート9本、枠内4本、xG 1.87、ファウル21、イエロー1、レッド0
フィオレンティーナ:ポゼッション 66%、シュート16本、枠内5本、xG 1.03、ファウル17、イエロー4、レッド0
第37節 フィオレンティーナ 3 – 2 ボローニャ
フィオレンティーナ:ポゼッション 40%、シュート6本、枠内5本、xG 1.77、ファウル21、イエロー4、レッド0
ボローニャ:ポゼッション 60%、シュート15本、枠内3本、xG 2.39、ファウル17、イエロー1、レッド1
第25節 フィオレンティーナ 0 – 2 コモ
フィオレンティーナ:ポゼッション 50%、シュート5本、枠内3本、xG 0.25、ファウル14、イエロー3、レッド0
コモ:ポゼッション 50%、シュート8本、枠内4本、xG 0.78、ファウル24、イエロー2、レッド0
第22節 エンポリ 1 – 1 ボローニャ
エンポリ:ポゼッション 36%、シュート5本、枠内1本、xG 0.69、ファウル25、イエロー3、レッド0
ボローニャ:ポゼッション 64%、シュート9本、枠内8本、xG 0.75、ファウル13、イエロー0、レッド0
第3位 (合計39回)
第27節 ボローニャ 2 – 1 カリアリ
ボローニャ | カリアリ | |
2 | スコア | 1 |
63% | ポゼッション | 37% |
15 | シュート数 | 2 |
5 | 枠内シュート | 1 |
2.13 | ゴール期待値(xG) | 0.58 |
15 | ファウル | 24 |
1 | イエローカード | 2 |
0 | レッドカード | 0 |
ボローニャ:ポゼッション 63%、シュート15本、枠内5本、xG 2.13、ファウル15、イエロー1、レッド0
カリアリ:ポゼッション 37%、シュート2本、枠内1本、xG 0.58、ファウル24、イエロー2、レッド0
第1位 (合計40回)
第31節 モンツァ 1 – 3 コモ
モンツァ | コモ | |
1 | スコア | 3 |
42% | ポゼッション | 58% |
8 | シュート数 | 17 |
4 | 枠内シュート | 7 |
0.90 | ゴール期待値(xG) | 2.41 |
19 | ファウル | 21 |
2 | イエローカード | 1 |
0 | レッドカード | 0 |
モンツァ:ポゼッション 42%、シュート8本、枠内4本、xG 0.90、ファウル19、イエロー2、レッド0
コモ:ポゼッション 58%、シュート17本、枠内7本、xG 2.41、ファウル21、イエロー1、レッド0
第1位 (合計40回)
第32節 ヴェネツィア 1 – 0 モンツァ
ヴェネツィア | モンツァ | |
1 | スコア | 0 |
44% | ポゼッション | 56% |
9 | シュート数 | 10 |
4 | 枠内シュート | 3 |
1.32 | ゴール期待値(xG) | 0.60 |
20 | ファウル | 20 |
5 | イエローカード | 3 |
1 | レッドカード | 0 |
ヴェネツィア:ポゼッション 44%、シュート9本、枠内4本、xG 1.32、ファウル20、イエロー5、レッド1
モンツァ:ポゼッション 56%、シュート10本、枠内3本、xG 0.60、ファウル20、イエロー3、レッド0
こちらのランキングは意外にもシーズン後半の試合が集中しております。
それそれ順位表が気になる頃合いゆえに、少しプレーの熱量が増えていることが要因なのかもしれません。
あまりシュート数が多いように見えないのは、ファウルにより、試合の止まる時間が多いからでしょうか。
ただファウルが多い=荒れ試合という構図になるとは一概には言えません。
サッカーの試合とは常に動いているものであり、その時々に応じて審判の判断基準も変わってしまうもの。
コンディションなどでも、より滑りやすいピッチだと偶発的な事故は起きやすくなるので、ファウルが自然と多くなってしまう。
というケースもあり得るのです。
もちろん荒れてるからファウルが増えるってケースもありますが。
あと、1位の2試合に両方ともモンツァがいるのは気になりますね…。
それとボローニャとフィオレンティーナもそれぞれ3試合も顔を出しているのはこれ如何に。
カード数ランキング
節・チーム・スコア・ポゼッション・シュート関連・ゴール期待値・ファウル・カード数を掲載
第2位 (合計11枚)
第10節 コモ 1 – 5 ラツィオ
コモ | ラツィオ | |
1 | スコア | 5 |
51% | ポゼッション | 49% |
14 | シュート数 | 14 |
2 | 枠内シュート | 7 |
0.99 | ゴール期待値(xG) | 3.27 |
14 | ファウル | 18 |
2 | イエローカード | 5 |
1 | レッドカード | 1 |
コモ:ポゼッション 51%、シュート14本、枠内2本、xG 0.99、ファウル14、イエロー2、レッド1
ラツィオ:ポゼッション 49%、シュート14本、枠内7本、xG 3.27、ファウル18、イエロー5、レッド1
第2位 (合計11枚)
第19節 ローマ 2 – 0 ラツィオ
ローマ | ラツィオ | |
2 | スコア | 0 |
33% | ポゼッション | 67% |
7 | シュート数 | 17 |
5 | 枠内シュート | 6 |
1.09 | ゴール期待値(xG) | 0.91 |
12 | ファウル | 18 |
4 | イエローカード | 5 |
0 | レッドカード | 1 |
ローマ:ポゼッション 33%、シュート7本、枠内5本、xG 1.09、ファウル12、イエロー4、レッド0
ラツィオ:ポゼッション 67%、シュート17本、枠内6本、xG 0.91、ファウル18、イエロー5、レッド1
第2位 (合計11枚)
第36節 ラツィオ 1 – 1 ユヴェントス
ラツィオ | ユヴェントス | |
1 | スコア | 1 |
57% | ポゼッション | 43% |
19 | シュート数 | 8 |
6 | 枠内シュート | 3 |
1.72 | ゴール期待値(xG) | 0.79 |
14 | ファウル | 10 |
5 | イエローカード | 4 |
0 | レッドカード | 1 |
ラツィオ:ポゼッション 57%、シュート19本、枠内6本、xG 1.72、ファウル14、イエロー5、レッド0
ユヴェントス:ポゼッション 43%、シュート8本、枠内3本、xG 0.79、ファウル10、イエロー4、レッド1
第2位 (合計11枚)
第38節 ラツィオ 0 – 1 レッチェ
ラツィオ | レッチェ | |
0 | スコア | 1 |
73% | ポゼッション | 27% |
26 | シュート数 | 9 |
7 | 枠内シュート | 3 |
1.64 | ゴール期待値(xG) | 0.42 |
11 | ファウル | 11 |
2 | イエローカード | 3 |
1 | レッドカード | 2 |
ラツィオ:ポゼッション 73%、シュート26本、枠内7本、xG 1.64、ファウル11、イエロー2、レッド1
レッチェ:ポゼッション 27%、シュート9本、枠内3本、xG 0.42、ファウル11、イエロー3、レッド2
第1位 (合計14枚)
第35節 エンポリ 0 – 1 ラツィオ
エンポリ | ラツィオ | |
0 | スコア | 1 |
37% | ポゼッション | 63% |
7 | シュート数 | 9 |
2 | 枠内シュート | 3 |
0.24 | ゴール期待値(xG) | 1.77 |
16 | ファウル | 8 |
5 | イエローカード | 5 |
1 | レッドカード | 1 |
エンポリ:ポゼッション 37%、シュート7本、枠内2本、xG 0.24、ファウル16、イエロー5、レッド1
ラツィオ:ポゼッション 63%、シュート9本、枠内3本、xG 1.77、ファウル8、イエロー5、レッド1
ということで1位はダントツです。
とはいえど、調べる限りニュースに取りざたされるほどの荒れ模様ではなかったですね。
でもラツィオ君さあ…。
35、36、38節ですので、とても重要な試合だったのはわかりますが、少し荒れましたね。
さいごに
バカ試合とは当然数字だけで決まるものではありません。
スコアだけ見てバカ試合と決めるのは早計。
とんでもないシュート数を撃っていたり、ファウル数が極端に多かったり。
バカ試合にもあらゆるものがあると思い、このようなランキングを作成しました。
最終的に総合バカ試合ランキングも作ろうかと思いましたが、かなり私の主観に隔たってしまうと危惧したため、今回は止めました。
Jリーグでもこうしたランキングを作れたらなあーと思います。
それでは、また。